ELECTRIC LOCOMOTIVE EF58 形態バリエーション(60,61号機)

Last Update 1998.12.15
 
172両のEF58の中で最も華やかな存在だった御召専用機。臨A1さんのリクエストにお答えして(乗りやすい性格な者で…)晩年の60号機と今なお現役の61号機です。磨きだし部分の詳細など不明な点もありますがご存知の方、お教え頂ければありがたいです。説明の色の付いたところをクリックすると詳細が見られます。また、イラストをクリックすると大きなものが表示されます。

 EF58 60〔浜松〕
浜松機関区のエース。元御召用機関車  写真を見る

特徴:
同機は姉妹機とも言える61号機と同じく、製造時から御召機として指定を受けて製造されました。製造は東芝で新製配置された浜松機関区から一歩も動くことなく昭和56年に廃車されるまで活躍しました。御召機として製造されながら実際は61号機と違いその牽引回数はとても少なく、昭和42年に衝突事故を起こして台枠を破損してからは御召指定も解除されてしまいました。その後、他の浜松区のゴハチ同様、様々な改造を施されましたが、最後までぶどう色の塗装をまといサイドの飾り帯を付けた姿は、御召機としての貫禄を見せていました。図は晩年の形態でワイパーは機関助士側(左)WP35、機関士側(右)WP50で、WP50取付と前面窓のHゴム窓化に際して水切り位置は上昇され、その顔つきはずいぶん変わってしまいました。(下の61号機と比較すると良く分かります。)
側面のエアフィルタも西のゴハチの標準だったビニロックフィルタ化されています。その他前面ステップは、旗竿を付けた際に干渉する部分が切り取られています。前面の鼻筋中央付近には旗竿受け台取付用のボルトが2本、運転席側窓下には区名札及び運用名さしの隣に、御召機の証とも言える乗務員名札さしが付けられ、前端バリには供奉車との連絡用電話の連結栓が付いています。(1エンドは左側、2エンドは右側)また、その下のスカート部分には御召列車用停止位置基準板(格納式)が付けられていますが、側扉よりの原形位置と改造で移設された前面よりの2カ所にその穴?が開いています。(60・61前頭部側面)枕バリの端面形状は標準の逆台形です。

 EF58 61〔東京〕(現在 JR東日本田端運転所)
現在もその美しさを残す、旧国鉄電機の華。現役(一応?)唯一の御召用機関車  写真を見る

特徴:
60号機と共に製造された御召用機関車。ヘッドマーク取付座の下方には旗竿受け台用のボルト、前面ステップ下の旗竿受台、前端バリの連絡電話用連結栓、側面窓下の乗務員名札さし、スカート部に収納された停止位置基準板、メッキされた誘導握り棒や連結器解放てこ及びその受け、傷の発見を容易にするためと装飾を兼ねた連結器、足周り各部の磨きだし…など、御召機独自の特徴を備えています。(60・61前面)また、車体の塗装も標準のぶどう色2号とも違う独特の暗赤色、屋根上も黒に塗られています。
その他、現存するゴハチ唯一の原形大窓に水切り、ワイパーは左右ともWP50化されています。枕バリ端面は日立製標準の長方形タイプで、エアフィルタは原形です。先輪覆いは日立製初期のゴハチに見られる一直線の物。飾り帯のつなぎ目は直線です。なお、同機の側扉には下側に開閉用の手すりが増設されています。



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