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2006年3月17日の客車「出雲」廃止から2年。今度は伝統の東海道夜行急行「銀河」が3月14日発をもって廃止となりました。これで東京口の客車寝台は「富士・はやぶさ」の1本のみとなります。 「出雲」の時には廃止が決まってからは躊躇してしまって結局乗ることが出来ず、後にえらく悔しい思いをしたので、今回は廃止発表前後に一気に3回乗り納めに行ってきました。その時の印象を写真と生録したサウンドで綴りながら「銀河」について振り返ってみたいと思います。写真の時系列はバラバラですが、一応乗車記のような雰囲気でまとめてみました。 生録音は<サウンド再生:>以下のリンクをクリックしてください。別ウィンドウで音声ファイルが開きます。大きな音が出る場合があるのでヘッドフォン推奨です。(撮影・録音は2007年12月から2008年1月) |
久々に「銀河」に乗りに東京駅へ。すっかり様変わりした地下通路の案内表示に「銀河」の文字が浮かびます。この日は減車で6両(カニを含めれば7両)での運転でしたが、なぜか表示は通常の8両。この辺りにも「銀河」に対する意識の低さが伺える気がします。 銀河の下に表示されている「ムーンライトながら」も、元を辿れば東京〜大阪間の夜行客車鈍行143レ・144レの流れを組む「銀河」に負けず劣らずの歴史ある列車。こちらも果たしていつまで走り続けられるのやら…。 サウンド再生:東京駅10番線に「銀河」が入線 |
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ここ数年ですっかり長距離列車の表示が少なくなった東京駅東海道線ホームの発車案内。記事欄の寝台急行の文字とマークも「銀河」と共に消えてしまいます。 |
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22時23分。10番線に品川方からEF65PFに牽かれて入線です。この日はカニ込みで7両の減車編成。 牽引機のEF65PFは今回の「銀河」廃止によって長年担当したブルトレ牽引から撤退です。1980年代のブルトレブームの中心的存在だっただけに、当時を知る者にとっては感慨深いですね。また、田端運転所のPFにとっては、遂に定期運用が消滅してしまいました。この1112号機も保留車になってしまう様です。 サウンド再生:東京駅10番線に「銀河」が入線 その2 |
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牽引してきたPFはすぐに客車から切り離され、そのまま神田方に引き上げた後、空いている9番線を通して機回しされます。客車のドアは機関車が解放されるとすぐに開けられます。発車時間まで40分近くあるので買い物などするにはありがたいですね。少し前までは、客車ごと一旦ホームを通過して神田方まで引き上げて機回しを行ない、発車時間の10分ほど前に東京駅へ入線と言う慌ただしいものでした。 |
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PFが切り離され、オハネフ25 0番台の端正なお顔と「銀河」のバックサインがお目見え。オハネフは妻面のジャンパ栓が撤去され、原形のステンレス帯がシールに変更されて下部の帯が前面まで回り込んでいる事もあり、何だか14系っぽい表情です。 ※この記述についてゴハチ信者さんより以下の指摘を頂きました。 オハネフ25 0番代の新製時の形状は、ジャンパ連結器栓納めが 1.妻板に設置されている1〜27 2.妻板ではなく、床下車端部に設置されている28〜47 に二分されます。 1.は後年、妻板から床下車端部に移設したので現存しません。 ところで、kobanekoさんがその1で東京駅で撮影されたのは大ミハの40、42、43、46、47のいずれかですので2.に属します。そういう訳で、このオハネフは妻面のジャンパ栓は撤去されていないのです。 このオハネフ25も製造から30年以上経過していますが、見た目はとても綺麗ですね。「銀河」用の編成は、走行距離が短い事もあるんでしょうが、車体の内外共に整備が行き届いている印象です。 |
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このマーク、「銀河」が戦後デビューした当初の行灯式テールマークとほとんど同じデザインで、このタイプが登場したのは20系客車になって4年が経過してからです。 それでは、オロネ24車内で録音した放送、走行音を聞きながらご覧下さい。 サウンド再生:東京駅発車前の車内放送〜東京発車〜品川到着走行音(101レ「銀河」 オロネ24 103車内) |
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「くずもの入れ」とその周囲。剥き出しの計器類のカバーなど、飾り気は一切無しの実用本位。 |
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同じくデッキ部分にある冷暖房配電盤。動作確認ランプの灯りが良い感じですが、今だったらもっと目立たないところに配置するか隠すかするでしょうね。 |
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同じく上段部分です。天井のまぁるい蛍光灯も20系ハネからの伝統です。 上段独特の閉塞感は、「銀河」の様な乗ったら寝るだけの列車では結構有効だったのではないでしょうか。慣れた人は最初から上段を指定するという話も聞いたことがあります。 |
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下段は荷物を置くスペースこそありませんが、車窓を楽しむ事が可能です。また、窓部分に固定テーブル、通路側仕切部と座席背ずり上部に可動テーブルが備わり、ちょっとした小物を置くことが出来ます。この車両のモケットは国鉄時代とも異なった濃い紺色。 |
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真っ白な陶器製の洗面台やその間にある痰壺などは今や昭和レトロの範疇でしょうか。 綺麗に整備をされてお客を待つ姿は、ブルトレブームの頃の輝いていた姿を思い起こされます。 右側に見えるアルミのカバーはヒーターです。丸っこい形が愛らしいですが、冬場に直接触れると火傷しますよ〜。 |
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この洗面台、使い方に少々コツがいりますが、最近は知らない方が多いかも知れません。 お湯や水を出すにはそれぞれのレバーをひねりっ放しにしないといけない(手を離すとバネで戻ってしまう)為、流しっぱなしで使うことは困難です。顔を洗う時などは洗面台に溜めて使います。不特定多数が使用する洗面台で、今時そんな使い方をする事はまず無いのでちょっと抵抗がありますね。だからと言って直接湯口に手をかざすと熱湯が出てくるのでご注意を。 限られた水しかない列車内で水を節約する為には仕方なかったんでしょうが、やはり使いにくいですよね。近年の車両ではセンサーで手をかざした時のみ水が出るようになり、使い勝手は飛躍的に良くなりました。技術の進歩ですね。 |
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洗面所スペースの壁にはアナログ式の水量計が取り付けられています。赤い表示部に針が達すると欠水です。危なくなったら途中駅で給水手配をできれば良いんでしょうが、今はどうしてるんでしょう?昔ほど水を使う人がいないのか、人そのものがいないのか…。昔の寝台列車では混雑した時など翌朝目が覚めると「○号車は欠水」とかありましたっけ。 |
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