ELECTRIC LOCOMOTIVE EF16  Vol.3
EF16 20〜25

Last Update 2019.11.1

Index EF1620 EF1621 EF1622 EF1623 EF1624 EF1625

 第2次形・上越形(20〜31号機) その1

上越線に配属された1次形EF15の16〜19、24〜33号機のうち、29、30号機を除き、上越線水上―石打間の20‰勾配に対応するため、奥羽線で成果を上げていたEF16同様回生ブレーキを装備する事になりました。改造は昭和31年2月〜33年3月にかけて大宮工場にて行われ、これらは奥羽線のEF16とは回生ブレーキの性能や装備が違うため、続き番号ではなく20番からとなっています。その後、福米形は12号機以降増備は行われず、結果として13〜19は欠番となりました。

上越用EF16は福米用とは異なり、屋根上の水タンク、前灯上、前扉上のつらら切り、及び通風口の取付は行われず、晩年までEF15一次形の特徴を良く残していました。(24,31号機はEF15時代に試験的に水タンクを取り付けたようですが、EF16改造後しばらくして取り外されています。)

※印…主な特徴です。画像をクリックすると大きなものが表示されます。

 EF16 20〔水上〕 旧EF15 16
EF1620 上越用EF16のトップナンバー。正面扉横の昇降段が扉の両側に付いていますが、これは川崎製EF15 1次形の特徴です。第1・第5側窓は中央寄りでエアフィルタは大きいサイズです。明け方の石打駅構内は、東京に向かう貨物列車で大賑わいでした。
 
※車体断面高 正面扉左右に昇降段 第1・第5側窓内寄り エアフィルタ大 ジャンパ栓受け台座 前燈取付位置原形 前燈小
8760レ  EF1620+EF15128〔長岡〕 石打 1980.8.2
製造:S22.7.16
川崎車輌 No.131
EF16改造:S30.12.24
国鉄大宮工場
廃車:S57.2.27

移動:
S22.8.5   高崎第二
S22.8.27  長岡第二
S30.12.26 水上
S57.2.27  廃車

記事:
●S30.12.24 大宮:
EF16改造) 
EF1620 同じ列車を望遠で。ちなみにこちらは1エンドです。
雑多な2軸貨車を連ねた長大編成が上越国境を越えます。後ろの標準形EF15に比べて車体が若干高いのがお分かり頂けますでしょうか。
8760レ  EF1620+EF15128〔長岡〕 石打 1980.8.2
EF1620 上の写真の前の光景で、入換え線から誘導掛の指示で上り本線に進入するところです。手間の線路は上り1番線。石打駅での補機の連結作業は、まず構内の下り線脇にある機回し線で次の補機になるカマが待機。それから下り本線に進入後、渡り線で上り本線を横断して越後湯沢方にある上り入換線に移動し、対象となる上り列車の到着を待ちます。列車到着後に入換え線から上り線に進入し連結作業を行います。
8760レ  石打 1980.8.2
EF1620 誘導掛の合図に従いゆっくりとEF15128に近づく20号機。
8760レ 石打 1980.8.2
EF1620 無事に連結。その後、誘導掛がブレーキ管の接続を行ない(一番上の写真がそれですね)、それを確認すると本務機から汽笛で「ピーー・ピッ」と合図があり補機もそれに応えて同じ様に「ピーー・ピッ」と鳴らして連結作業は完了。いよいよ峠越えに臨みます。
8760レ  EF1620+EF15128〔長岡〕 石打 1980.8.2
EF1620+EF15175 朝まだきの水上駅構内でEF15175〔長岡〕とがっちりと手をつなぐ20号機。旧形電機同士の重連は実に魅力的でした。なお、同機の車体は標準のEF15よりも高くなっていますが、これも川崎製、三菱製1次形の初期に見られる物です。 ダイヤ表とネガの前後のコマから781レだと思いますが、電気機関車EX 30号掲載の54年10月改正の運用表では本務機は長岡のEF64になっています。
781レ(おそらく)  水上 1980.5.3
EF1620 わずか10センチと言え、車体断面の高いEF16は、低い物よりも堂々とした印象です。 こちらは2エンド側です。 本機の標識燈の外側には小さな丸い蓋の様な物が見られます。他にEF1629、EF1631にも位置と形状が若干異なりますが確認できます。「電気機関車Vol.2」掲載のEF15時代の落成直後の写真の引掛け式標識燈の電源取り入口とほぼ同じ位置なので埋込標識燈改造時に塞いだ跡と思われます。
781レ(おそらく)  水上 1980.5.3
EF1620 12個のモーター音を響かせて水上を発車するEF16とEF15の重連。既に陽は昇っている時間ですが山間の水上駅はまだ夜明け前の様相です。5月と言うのにまだまだ寒く、凍えながら撮影していました。隣の660レ?の車掌車にはストーブが点いていました。左奥に見える三角屋根は松乃井ホテルで今も健在です。
781レ(おそらく)  水上 1980.5.3
EF1620 水上橋梁を行く20号機とEF15155〔高二〕牽引の貨物列車。7時半過ぎのこの3662レを筆頭に40分程の間に5670レ、770レと3本の上り貨物がやってきます。 この列車の本務機も電気機関車EX 30号の54年10月改正の運用表では長岡のEF64になっています。上の水上での781レ?同様、けっこう運用変更があったのかも知れません。
3662レ  水上―湯檜曽 1980.5.3
EF1620 同じく水上橋梁を行く20号機とEF15155〔高二〕。本務機のEF15155はこの年の3月に東新潟区から高崎第二区に転属後すぐに長岡運転所に貸し出され、10月改正で長岡のEF15の運用が無くなると同時に高崎第二区に返却されています。
3662レ  水上―湯檜曽 1980.5.3
EF1620 真夏の深い緑の中を行く20号機とEF64一般形。EF64一般形の上越線での活躍も1000番台の登場で短いものでした。 背後に木製の架線柱が見えますが、この頃のこの区間ではまだ見かける事ができました。
3781レ  越後中里―越後湯沢(岩原スキー場前) 1980.8.2
H-yamaguchi-ef1620 水上区を出区し補機仕業に向かう20号機。
撮影:山口裕志さん  水上付近 1980.8.21
H-yamaguchi-ef1620b MT41とMT42のモーター音を轟かせ、山越えに挑むEF16とEF15の重連。
撮影:山口裕志さん  水上付近 1980.8.18
sasaki-EF1620 越後中里(たぶん)の中線で特急の退避中でしょうか。撮影年月日が不明ですが、次位のEF64一般形から1979年半ば以降と思われます。
撮影:佐々木さん  下り貨物  越後中里? 1979〜1980
shocho-EF1620 岩原カーブを行く、EF1620、EF15101〔長岡〕、EF1622〔水上〕の3重連。3両目の22号機は無動でパンタが両方降りていますが、旧形電機が3両連なる姿は魅力的ですね。
撮影:所長失格さん(所長、失格になりました)  790レ  越後湯沢(岩原スキー場前)―越後中里 1979.3.23
 EF16 21〔水上〕 旧EF15 17
EF1621 天の川 20系急行「天の川」の先頭に立つ21号機。本務機は高崎第二のEF58174です。
この「天の川」も上越線の老舗夜行列車で全車寝台という編成でした。昭和51年(1976年)10月改正から急行のまま20系化されましたが、昭和60年(1985年)3月の上越新幹線上野開業時に廃止されています。
 
※車体断面高 正面扉左右に昇降段 グローブベンチレータ 第1・第5側窓内寄り エアフィルタ大 ジャンパ栓受け台座 前燈取付位置原形 前燈小? 標識灯掛変形
802レ「天の川」 EF1621〔水〕+EF58174〔高二〕  石打 1980.8.3
製造:S22.8.18
川崎車輌 No.132
EF16改造:S31.2.20
国鉄大宮工場
廃車:S56.12.12

移動:
S22.8.18  長岡第二
S31.2.21  水上
S56.12.12 廃車

記事:
●S31.2.20 大宮:
EF16改造) 
EF1621 EF58174 天の川 同じく「天の川」の機関車部分のアップです。本機は11号機と同じく屋根上のグローブベンチレータが特徴で、20号機同様第1・第5側窓は中央寄りでエアフィルタは大きいサイズです。EF15、EF16の標識灯掛は通常デッキの昇降段付近に左右それぞれ設置されていますが、本機のみデッキ中央部の手すりの外側に設置されています。
802レ「天の川」 EF1621〔水〕+EF58174〔高二〕  石打 1980.8.3
EF1621 ブレた写真でお見苦しいですが…。零時直前の深夜の水上で補機の連結を終え発車を待つ急行「鳥海」。
801レ「鳥海」  水上 1980.5.2
ef5853-EF1621 「8月なのにものすごく寒くて(雨がふってます)半袖では耐えられないほどでして、メンバーのうち何人かは帰ってしまいました。(しかるに新清水トンネルを過ぎると・・・炎天下でした)」(EF5853さん)
屋根上のグローブベンチレータが良く分かりますね。(^^)
撮影:EF5853さん  6765レ 水上 1980.8.26
sasaki-ef1621 21号機とEF58の重連牽引の14系「北陸」が深夜の石打で発車を待つ。
撮影:佐々木さん  3002レ「北陸」 石打 1980.8.15
 H-yamaguchi-ef1621 水上区を出区し補機仕業に向かう21号機。同アングルの20号機と見比べると車体前面中央下部の欠き取りの大きさが異なるのが分かります。また、車体とデッキを結ぶ渡り板の形状は各機で微妙に異なっています。
撮影:山口裕志さん  水上付近 1980.8.18
F-ichiro-EF1621 「対向列車から写したため見づらく、失礼いたします。この頃使っていたカメラはシャッターが最速でも1/200しかないことと、ピントは目測、というものでした。場所は不明ですが越後湯沢、土合間です。」(Fのイチローさん)
前面窓が原形時代の貴重な姿です。上の山口さんの写真と同じく2エンド側です。窓の改造以外あまり変化が無いように見えますが、避雷器はLA12で取付位置が汽笛の後方になっています。また、晩年取り外されたジャンパ栓受けがデッキ右側に健在です。
列車後方がホームに掛かっている事から駅構内の撮影と思われますが、単線時代なので線路配置から推察も難しいですね。EF16が2エンドと言うことで下り列車と思われ、背景の山の雰囲気から土樽駅が近い気がしますが…はてさて?
撮影:Fのイチローさん  撮影地不明(土合〜越後湯沢) 1962.2.24
hasekasuga-ef1621 水上機関区でお休み中の同機。区名札の隣に何か挿してあるので、もしかしたら休車中かもしれません。なお、運転席側窓の水切りの側面下方で角度が付いていますが、EF15一次形落成時はこの部分までしか水切りが無かったのを延長してできたもので、一次形全機が同様に延長されています。
撮影:初瀬春日さんがたごと列車)  水上機関区 1978.8.17
shocho-EF1621 一番上の私が撮影したのと同じ日、同じ場所で撮影されたカラー写真。同じバルブ撮影ですがカラーだとリアルに当時の空気が甦ります。
撮影:所長失格さん(所長、失格になりました) 802レ「天の川」  石打 1980.8.2
shocho-EF1621 上と同じ石打バルブですが運用を外れ駅構内の側線に留置中の姿。ナンバーがありませんが1エンド、2エンド共に避雷器が前燈後ろなので21号機で間違いないです。以前に同じ場所に留置されていた24、27号機と同様、側窓の可動窓の一部が外されてベニヤが打ち付けられた哀れな状態です。
機関車背後の現在は影も形も無い国鉄官舎も懐かしいです。
撮影:所長失格さん(所長、失格になりました)    石打 1981.3.21
 EF16 22〔水上〕 旧EF15 19
EF1622 水上機関区にて出番を待つ22号機。車体断面が高くエアフィルタが大きなタイプです。川崎製なので正面扉の左右に屋根昇降段が付いています。ワイパーは左右ともWP35です。前燈後ろに避雷器の姿が見当たらないのは2エンド側はパンタの後ろに設置されている為です。(1エンド側は前燈後)右隅のオレンジ色の光は足回り点検中のンテラの炎です。雪でガチガチに固まった車両の点検作業はさぞ大変だった事でしょう。
 
※車体断面高 正面扉左右に昇降段 グローブベンチレータ 第1・第5側窓内寄り エアフィルタ大 ジャンパ栓受け台座 2エンド避雷器パンタ後 手動式ワイパー取付跡 前燈大
水上機関区 1980.2.17
製造:S22.10.18
川崎車輌 No.134
使用開始:S22.11.8
EF16改造:S31.3.29
国鉄大宮工場
廃車:S55.5.29

移動:
S22.10.23 長岡第二
S31.3.30  水上
S55.3.12  1休指定
S55.5.29  工車142号により廃車
最終走行:
S55.3 2,404,888km

記事:
●S23.7.27〜9.6 日立:
整備改造・寒冷地対策・砂箱増設・汽笛増設
●S24.12.16:パンタグラフPS14に取替
●S28.10.10〜10.21 大宮甲修:屋根雨樋取付
●S31.3.22〜3.29 大宮甲修:自動窓拭器取付・標識燈埋込改造・前燈整備
●S36.10.26〜11.7 大宮臨修:デフロスター取付・ブレーキEL6A→EL14AS改造
●S43.12.19 大宮臨検(出張):先輪軸受コロ式に改造
●S47.2.8〜2.18 大宮全検:避雷器LA15に取替
●S49.2.13〜2.21 大宮要検:昇降段改造 
EF1622 水上機関区庫内でEF15最終形のEF15191と顔を並べた22号機。共に川崎製ですが製造日はほぼ11年違っています。 これは2エンド側です。本機の避雷器はこの2エンド側はパンタグラフ後ろ、1エンド側は前燈のすぐ後ろに取り付けられているようです。 本機は翌月に1休になっていて、私はこの時が唯一の出会いでした。
水上機関区 1980.2.17
ef5853-EF1622 EF5853さん撮影のEF1622[水]+EF1577[長岡(転)]+EF58134[高二]の三重連。ゴハチは回送でしょうか。これは、偶然撮れたラッキーなカットだそうです。抵抗器室屋根上のグローブベンチレータが確認できます。 こちらは2エンド。
撮影:EF5853さん  673レ  水上 1979.8.8
kawasaki-EF1622 スキー臨の先頭に立ち、岩原の大カーブを行く。
「58を後ろに従えて、雪の中を快走する22号機。」(川崎大輔さん)
撮影:川崎大輔さん  上り臨客  越後湯沢―越後中里 1979.2
ohno-ef1622 「中里から雪の中、カンジキを履いて歩きました。この年は積雪が少なく、雪壁の高さも2m無かった気がします。岩原のカーブに到着すると、雪も止み絶好のコンデションでした。なのに、こんな写真しか撮れないなんて・・・・・スキー場のリフトに銀箱背負って乗ったり、融雪溝に落ちたり冬の上越は努力が報いられませんでした。」(ohnoさん) 
いえいえ…充分立派な作品ですね。 ちなみにこちらは1エンド側で前燈後ろに避雷器が見られます。
撮影:ohnoさん  上り臨客  EF1622+EF58120  越後湯沢―越後中里 1980.2.11
hasekasuga-ef1622 水上機関区庫内で憩う29号機と22号機。 共に種車はEF15一次形の車体断面の高い車ですが、左の三菱製の29号機と川崎製の本機では正面屋根昇降段やデッキ形状、運転席側窓の水切り形状が異なっています。
撮影:初瀬春日さんがたごと列車)  水上機関区 1978.8.17
hasekasuga-ef1622b EF15と重連で峠を越える22号機。 2エンド側なのでパンタ後ろに設置された避雷器が確認できます。
撮影:初瀬春日さんがたごと列車)  下り貨物  越後中里―越後湯沢 1978.8.17
 EF16 23〔水上〕 旧EF15 18
EF1623 名所、水上橋梁を行く23号機とEF15139〔長岡〕牽引の貨物列車。北国の春は遅く5月と言うのに桜が満開です。本機はEF16引退の10月改正を前に廃車になっています。
 
※車体断面高 正面扉左右に昇降段 第1・第5側窓内寄り エアフィルタ大 ジャンパ栓受け台座 前燈取付位置原形 前燈大 避雷器中央取付
790レ  水上―湯檜曽 1980.5.3
製造:S22.9.21
川崎車輌 No.133
EF16改造:S31.2.11
国鉄大宮工場
廃車:S55.9.11

移動:
S22.9.23 長岡第二
S32.2.12 水上
S55.9.11 廃車

記事:
●S32.2.11 大宮:
EF16改造) 
EF1623 水上機関区でお昼寝中。 こちらは1エンドR側。避雷器が車体の中央寄り、抵抗器室屋根の後ろに取り付けられていいるのが良く分かります。エアタンクに書かれた文字は「R2 EF1623」「R1 EF1623」 。この辺りは現在SL運転時に整備をしている所ですかね。
水上機関区 1980.5.3
EF1623 雨に煙る深夜の水上駅構内で発車を待つ23号機と長岡のEF5851牽引の下り「能登」。
3605レ「能登」 EF1623〔水〕+EF5851〔長岡〕  水上 1980.8.2
EF1623 長岡区のEF1577と手を組んで上り貨物の先頭に立ち石打駅で発車を待つ23号機。 EF16の上越形はEF15一次形と見た目はほとんど変わりません。本務機と合わせて大形のPS14パンタを4つ掲げた姿が良い感じです。
770レ  石打 1980.8.2
EF1623 同じく石打駅構内です。ちなみにこちらは1エンドL側です。本機も川崎製の一次形EF15が種車のため正面昇降段が扉の左右に付いています。 なお、避雷器は一般的な前燈の後ろではなく、ガーランドベンチレータの後ろに設置されていました。
770レ  石打 1980.8.2
EF1623+EF1577 モノクロで2両のカマのアップ。総括制御を持たない電機の重連では、蒸機と同じく汽笛の合図で補機と本務機とで息を合わせて峠を越えて行きます。EF16(EF15)による重連時の汽笛合図はノッチオフ以外に少なくとも4種類は確認してますが、意味がさっぱり分かりません。ご存知の方いらっしゃらないですかねぇ。
770レ  石打 1980.8.2
EF1623+EF1577 僚友EF1577(右)とがっちりと手を組む23号機(左)。両機の枕梁端面とエアフィルタの位置に注目。23号機はEF15の1次形初期に見られる大きなエアフィルタで標準タイプとサイズが随分と異なります。また、側窓の取付位置の差異も良く分かります。
770レ  石打 1980.8.2
EF1623 水上機関区にて休憩中。こちらは2エンドR側になります。同じ一次形EF15が種車でも、本機の様に車体が高いタイプは低いタイプに比べて堂々とした印象です。なお、本機にも29、31号機同様、標識燈の外側脇に3点でネジ止め?された丸い蓋が確認できます。(20号機は位置と形状が若干異なります。)その位置からかつての引っ掛け式標識燈の電源取入口を塞いだ跡かと想像していますが真相はいかに?
水上機関区 1980.5.3
EF1623 水上機関区にて後輩EF15132〔長岡〕と顔を並べる23号機。比較的整った顔立ちの23号機ですが、標準形と比べると前面手すりの形状や通風口の有無、デッキ周りの差異など結構異なっている事がお分かり頂けますでしょうか。 車体高さは標準形よりも3センチ高くなっています。
水上機関区 1980.5.3
雨にむせぶ深夜の水上機関区にて次の仕業に向けてパンタを降ろしてひと休み。この当時の水上駅は夜中にも頻繁に列車が発着し補機の解結を行っていました。駅に隣接する水上機関区も絶えず入出庫があり、深い山間に汽笛や入れ換えの音が響き渡っていました。
後ろに見える研修庫は無くなってしまいましたが、この辺りの線路は現在も「SL奥利根号」の運転時にSLの整備場所として残っていて、本線への入出庫線と共に当時を偲ぶことができます。
水上機関区 1980.8.1
ef5853-EF1623 夏の陽射しを浴びて出発を待つ、23号機とEF15151〔長岡〕。石打駅の定番アングルですね。私も今年の「駒子」撮影で久々にこの場所へ赴きましたが、風景はほとんど変わっておらずとても感慨深かったです。(走る車輌はまるで違いましたが…)
撮影:EF5853さん  790レ  石打 1980.8.27
ef5853-EF1623+EF58120 「EF1623[水]+EF58120[高二]+12系12連[新ニイ]。おなじみの場所ですね。100mmレンズを初めて使ったのですが画角が狭くて「あれれっ?」と切れてしまった・・・・恥ずかしい写真。」(EF5853さん)
撮影:EF5853さん  8702レ「石打スキー2号」  水上―湯桧曽 1980.2.10
inage-EF1623
こちらはN.Inageさん撮影の23号機とEF15130号機重連の下り貨物です。うーん、雪中を行く姿が良いですねぇ。
「下り列車ですので新線の鉄橋を渡り終えた所です。」(N.Inageさん)
撮影:N.Inageさん  土樽―越後中里 1979.2.12
H-yamaguchi-ef1623 水上区を出区し補機仕業に向かう23号機。車体前面中央下部の欠き取りは21号機と同様です。
撮影:山口裕志さん  水上付近 1980.8.21
hasekasuga-ef1623 水上機関区で一休みする23号機。艶やかな塗装がかえって長年の風雪に耐えた外板の痛みを引き立たせます。EF16の外板は種車のEF15一次形が戦後間もなくの誕生という事もあってもともと外板の仕上げが良くなかったのでしょうが、やはり雪との戦いによる痛みは大きそうです。
デッキの向かって右側にジャンパ栓受けの台座が見えますが両エンド共R側、つまりこの2エンド側が向かって右、1エンド側が左にあります。補機仕業のEF16は通常第2エンドが下り方になります。
撮影:初瀬春日さんがたごと列車)  水上機関区 1978.8.17
 EF16 24〔水上〕 旧EF15 26
Nishino-EF1624 種車である1次形EF15の原形である側窓4枚姿を残す変形機。同タイプに28号機がありました。さらに同機は屋根上の抵抗器室ベンチレータの取付もEF15中唯一行われていませんでした。避雷器は1エンド側は前燈後ろ、2エンド側は抵抗器室カバー後ろに取り付けられていました。こちらは2エンド側。
 
※車体断面高 側窓原形 屋根上ベンチレータ無し(EF15 1次形原形) デッキ梯子ステー変形 エアフィルタ大 第1・第4側窓内寄り ジャンパ栓受け台座 前燈取付位置原形 前燈大? 避雷器1エンド前燈後・2エンド抵抗器室カバー後
撮影:Y.NishinoさんY.Nishinoのホームページ)  水上―湯桧曽 1975.8
製造:S22.5.30
三菱電機・三菱重工
No.560/332
使用開始:S22.6.27
EF16改造:S32.2.27
国鉄大宮工場
廃車:S54.10.19

移動:
S22.6.13  国府津
S22.12.14 長岡第二
S32.2.28  水上
S53.10.2  1休指定
S54.10.19 工車729号により廃車
最終走行:
S53.9 2,186,712km

記事:
●S25.2.5 大宮:
パンタグラフPS14に取替
●S257.20〜.7.31 大宮甲修:雪掻車電燈用電源取入口取付
●S28.4.21〜4.30 大宮甲修:屋根雨樋取付
●S29.11.5 大宮臨修:レール撒水装置取付
●S31.10.26〜11.1 大宮丙修:先輪担いバネ改造
●S32.1.10〜2.27 大宮臨修:EF16改造・避雷器増設・避雷器箱鉄製に取替
●S34.7.15〜7.22 大宮甲修:自動窓拭器取付・標識燈埋込改造
●S36.L27〜2.9 大宮臨修:ブレーキ装置EL6A→EL14ASに改造
●S40.9.21〜10.1 大宮臨修:先輪軸受コロ式に改造
●S42.6.19〜6.28 大宮全検:雪掻車電燈用電源取入口取外
●S50.7.2〜7.11 大宮全検:前窓Hゴム改造
Nishino-EF1624 同じく24号機の2エンド前面です。連結器周りの形状に種車の三菱製EF15一次形の特徴が現れています。同機も履歴を見ても分かるとおり、25号機同様、EF15時代の昭和29年に屋根上にレール撒水装置を取り付けています。やはりEF16改造後まもなく取り外された模様です。しかしながら25号機と異なり同機の屋根上にはその痕跡は残っていません。
撮影:Y.NishinoさんY.Nishinoのホームページ)  水上機関区 1975.8
ef5853-EF1624 「第二休車で石打保管中の無惨な姿です。この時、石打駅にはEF1624・27が2休、EF5872・EF1590が1休で側線で死んでいました。24,27は窓ガラスにベニヤが打ち付けられていましたし、はやくも草のつるがデッキにのびていまして、無惨な姿でした・・。24、27はホームの真ん前、5872と1590は留置線の奥にいました。」(EF5853さん)
撮影:EF5853さん  石打 1979.8.9
hasekasuga-ef1624 EF16としては一番最初に運用を離脱した同機の貴重な現役姿です。EF65PFを従えて峠に挑む姿からは、この1か月半後に休車になるとは思えません。ちなみに同時に廃車になった27号機の休車は24号機から2か月後です。
撮影:初瀬春日さんがたごと列車)  下り貨物 水上―湯檜曽 1978.8.17
 EF16 25〔水上〕 旧EF15 27
EF1625 雨にむせぶ深夜の水上駅で下り「北陸」の先頭に立つ25号機。こちらは2エンド側です。本務機はEF58105(長岡)。トンでもないところで撮影してますねぇ…。(^^;) 実はこの後駅員さんに大目玉をくらいましたが、その時に「石打駅なら撮れる」とわざわざ教えて下さいました。(^^;)
 
※車体断面高 第1・第5側窓中央寄り エアフィルタ大 日立タイプデッキ ジャンパ栓受け台座 前燈取付位置原形 手動式ワイパー取付跡 前燈小
3001レ「北陸」  EF1625〔水〕+EF58105〔長岡〕 水上 1980.8.2
製造:S22.6.28
三菱電機・三菱重工
No.561/334
EF16改造:S31.10.19
国鉄大宮工場
廃車:S57.3.24

移動:
S22.7.14  高崎第二
S22.8.31  長岡第二
S31.10.20 水上
S57.3.24  廃車

記事:
●S31.10.19 大宮:
EF16改造
EF1625 2end 水上機関区検修庫内に佇む25号機の2エンド。同機は三菱製ですが、日立タイプの1次形デッキを載せた変わりものです。同様に日立製のEF15 6号機が三菱タイプのデッキを載せており、両機が長岡に配置されていた昭和23年頃に何らかの理由で足周りがそっくり入れ替わっている可能性が高いと思われます。 なお、前面窓の外隅に丸い突起が見えますが、これは最初に設置されていた手動式ワイパーの取付跡です。他にもEF16では22、26、31号機に見られます。
なお、本機の前燈下の標識燈掛けにはヘッドマーク取付座の様な穴が開けられています。
水上機関区 1980.2.17
EF1625 2end 同じく水上機関区検修庫内の同機。庫内に取り込まれて何日か経ってるのか、車体の雪は足回りも含めてすっかり溶けています。雪かき器の排障器が取り外されているので、検修作業中でしょうか。 なお、本機のデッキステップ手すりの後位側の取付部には両エンド共ステップとデッキの双方の取付部分に水かき状の補強がされています。
水上機関区 1980.2.17
EF1625 2end 磨き上げられたナンバープレートと銘板。この輝きが水上区でいかに大切に扱われていたかを物語ります。上越EF16は全機大宮工場で改造され、改造銘板と製造銘板はご覧の様に上下に取り付けられ、全て大宮工場の改造銘板が上になっています。対して全機東芝で改造された福米EF16の銘板は左右に並んで取り付けられています。
水上機関区 1980.2.17
EF1625 補機仕業に向けて水上駅構内の中線で待機中。この後、下の貨物の補機に就きます。
水上 1980.5.3
EF1625 薄らと山々のシルエットが見え始めた黎明の水上駅で発車を待つ25号機とEF64一般形の貨物列車。
3671レ(おそらく)  水上 1980.5.3
EF1625 EF1625とEF15の重連貨物が岩原カーブを行く。様々な貨車を連ねた編成が楽しいですね。この790レは所定では正午少し前に通過です。前夜のバルブ撮影から殆ど寝ずの撮影で、疲れと暑さでおそらくヘロヘロになっていたと思います。
790レ  越後湯沢(岩原スキー場前)―越後中里 1980.8.2
kawasaki-EF1625 こちらは1エンドです。石打で発車を待つ25号機とEF64一般形。 2月の石打にも関わらず 雪がありませんね。
撮影:川崎大輔さん  石打 1979.2
kawasaki-EF1625+EF15118+EF1612 先頭からEF1625、EF15118、EF1612の豪華編成が水上橋梁を行く。2月の水上にしては雪が少ない様です。
「ラッキーにもEF1612の次無動がついて3重連。」(川崎大輔さん)
撮影:川崎大輔さん  水上―湯桧曽 1979.2
ohno-ef1625b 水上を出発し、峠越えに挑む25号機とEF15140。真夏のぎらぎらした日差しの中、今にも2機のモーターの唸りが聞こえてきそうです。
撮影:ohnoさん  水上―湯桧曽 1977.7.8
ohno-ef1625a うって変わって真冬の清水峠を行く25号機とEF15。この積雪量は2月としては少ない方でしょうか。
撮影:ohnoさん  越後中里 1979.2.18
sasaki-ef1625 EF58110と重連で「北陸」の先頭に立つ25号機。当時の石打駅構内で毎夜繰り返されていた深夜の饗宴…。その光景が甦ります。
撮影:佐々木さん  3002レ「北陸」  石打 1980.8.11
H-yamaguchi-ef1625 三菱製の同機は、上の20〜23号機に比べ、車体が角張っているのが一連の同アングルの写真で確認できます。 なお、本機の足回りは日立製のEF156と入れ替わっていると思われデッキも日立タイプです。
撮影:山口裕志さん  水上付近 1980.8.21
shocho-EF1625
25号機とEF15の重連が毛渡沢橋梁を行く。主役は変われど現在もこの光景は変わっていない様です。
撮影:所長失格さん(所長、失格になりました)  790レ 越後中里―土樽 1980.8
shocho-EF1620、EF1625 1980年10月改正で運用を外れ新津機関区の架線の無い場所に留置される20号機と25号機の哀れな姿。20号機は2エンド、25号機は1エンドと別エンドでEF16が顔を並べるのは現役時代には無かったはずなので引退後ならではのシーン。 両機とも車体はまだまだ綺麗ですが連結器や先輪等の錆が留置期間の長さを伝えます。両機とも高い車体ですがこうして並ぶと川崎製20号機の丸みを帯びた車体に比べ三菱製25号機の角ばった車体や前面昇降段の設置数、川崎タイプと日立タイプのデッキ形状の違いが良く分かります。
撮影:所長失格さん(所長、失格になりました)  新津機関区 1981.4.7
Vol.4に続く

EF15 Toppage Back Next