ELECTRIC LOCOMOTIVE EF16
EF1628細部

Last Update 2002.10.28

昭和56年(1981年)12月1日付けで廃車になったEF16の28号機ですが、幸いにも翌年5月に同機ゆかりの地、水上にて静態保存され現在もその姿を見ることが可能なのは喜ばしい限りです。
以前から気にはなっていたのですが2002年8月某日、遂に様子を見に行くことができました。しかし、その状態は残念ながらお世辞にも良いとは言えませんでした。ここではその細部写真を中心に現況をお伝えしたいと思います。自分で形式図を描く為の確認用に各部の採寸と共に撮ったものが多く、第三者が見ても訳が分からないと思われますが、模型製作の参考にでもなれば幸いです。(2002.8.14/8.31撮影)

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 保存の概況

EF1628は現在、水上駅と諏訪橋大橋との丁度中間点くらい、国道291号線脇の水紀行館(群馬県利根郡水上町湯原1681−1)駐車場の片隅に保存展示されています。水上駅からは車で5分、徒歩で20分くらいでしょうか。同所からは利根川を挟んで上越線を臨むことができ、下り列車からは車内からでもその姿をかいま見る事ができます。なお、休日昼間は多くの車が駐車しており、本機のすぐ手前まで駐車スペースになっているためなかなか全体を拝むことはできないかも知れません。
 状態
020814-02 本機の脇に掲示されている保存の経緯をあらわす看板。昭和57年5月となっています。ところどころ剥がれて判別できないこの状態が既に町の記憶から忘れられた本機の現状を物語ります。 このように屋根付きではあるものの柵のない状態。部品の盗難やガラスの破損が少々目立つ。車体は20年を経過している事を考えると良い方かも知れません。1エンド側。(2位側)
020814-05 1エンド側正面。このすぐ後ろに子供用の遊具施設があり引きがとれない。向かって左が1位、右が2位。現役時代はこちら側が水上方。 同じく2位側。正面扉のガラスが欠落しており、木枠も朽ちかけている。
020814-07 1位側デッキと前端バリの接合部。三菱製EF15一次形独特の形状。連結器解放テコはこのように取り付けられている。左に大きく張り出しているのはかつて取り付けられていた重連用ジャンパ連結器の取付台座。 020814-06 同じく1位側のジャンパ連結器取付台座。同連結器は1エンド、2エンドともR側に付けられていた。
020814-04 先輪と第1動輪を結ぶ担いバネ。EF15一次形は当初、この部分の板バネ枚数が標準型より1枚少ない7枚だったようですが、後にご覧の通り8枚に改造されている。 デッキステップ部。下部がボルトで継ぎのようになっているのは初期の雪かき器がこの部分に干渉するため取り外した為。雪かき器裏側形状にも注目。
020814-09 2位側、第2軸砂箱。蓋を開けると現役時代の砂がそのまま入っていました。 020814-10 主台車中央に設置されたATS-S形車上子。2エンド側HT61台車(右)の中間連結横バリに固定されている。
020814-11 4位側から見た2エンド側主電動機取付横梁。第2軸と第3軸の主電動機がここを支点に各車軸に吊り掛けらる。 020814-12 2エンド側第2軸主電動機銘板。昭和22年日立製作所・MT41の銘が。
020814-13 4位側、第1軸付近。足回りだけ見ると、まだまだ現役時代を彷彿させる。 弟2エンド前部。こちら側が4位側。現役時代はこちら側が石打方だった。
担いバネや釣り合いバネなどEF15独特の前端バリ付近。雪かき器の上部端はデッキステップ干渉部が大きく欠き取られている。(当初は端まで直線) スノウプロウ(雪かき器)の補強板。欠き取り部は先台車取付の排障器(雪かき器の通年取付で取り外し)を避ける為か?
020814-18 2エンド4位側。車体は何度か塗り直されているようですが、塗り分けや色の違い(退色かもしれませんが)で現役時代とはかなり異なった印象。 2エンド3位側前端バリ付近。上部手前に張り出しているのは重連用ジャンパ連結器取付台座。その下には転動防止の手歯止め掛け。
020814-20 2エンド側前部。デッキ部右側面にジャンパ連結器取付台座。1エンドとは反対側に付きます。 020814-21 三菱製EF15一次形中25(EF1631),26(EF1624),29,31(EF1628)の4両はこのように連結器解放テコがデッキ内部に収まった独特の形状でした。
デッキ上面。菱形の滑り止め加工が施された鋼板が貼られていますが、このようにつぎはぎ状。 デッキ上より先台車の担いバネを支える補助バネ取付部を見る。デッキ先端の左側面に付いているのがジャンパ連結器台座。
出入台踏段(デッキステップ)はスノコ状。この改造は上越地区のEF15(EF16)に対して降雪・降雨時の安全性向上の為、昭和50年前後に大宮工場で行われたもの。(竜華区のEF15に対してもステップ最下段のみ同改造が鷹取工場にて晩年行われている。) 250WのLP402形。同形には奥行きの大小で2種あり、これは小さいもの。前燈の取付座は原形のLP42のものを利用。
正面扉の開閉ノブ付近。ノブの下の穴は本来の鍵穴でその下の針金で結ばれた部分は保存後に取り付けられたもの。 正面扉とデッキ部を結ぶ渡り板は車体側にヒンジがあり、デッキ上に載せ掛けてある。
雪かき器(スノウプロウ)に取り付けられた排障器。 4位側。中央の円筒はブレーキシリンダー。その背後に先台車と第1軸を結ぶ釣り合い梁が通っています。
前述のデッキステップ取り外し部のアップ。切断したデッキステップ枠の外側に新たに鋼板を貼り、ボルトで上部と締結する構造。 4位側第2軸付近。右上隅の四角い部分が枕梁。その先は車体傾斜を支える側受。
4位側エアータンク。 2位側エアータンク。
2位側エアータンク。 2位側。このEF1628はEF15一次形の車体断面の低いタイプが種車で、正面扉の位置が通常より100mm低い為、正面扉とデッキを結ぶ渡り板の車体側が下に下がっている。
同じく2位側車体前部を下から。左側の天秤のような物は、普段、デッキ下に隠れて見えない先台車釣り合い梁。 同じく2位側。奥のアコーディオンの様なのが主電動機へ冷却用空気を送り込む風道。その先に接続されているのがMT41の空気取り入れ口。
1エンド側運転室内部。窓ガラスが外れた正面扉より撮影。内部は非公開なので比較的綺麗な状態。それでも闖入者があったのか少々荒れている。 運転室背面の機器類も現役時代を彷彿させる。
真ん中には消化器が置かれていたであろう痕跡。 LP402形正面。レンズもまだまだ輝きを失っていない。
デッキ渡り板のヒンジ部のアップ。 1エンド側に唯一残るナンバープレート。いつまでも無事に残っていて欲しいもの。こういったパーツは解体された物なら仕方ないが、本来あるべき位置に付いていてこそ意味があるはず。
デッキ手すりの取付部。 前燈の取付状態が良く分かる。本来銀色の後ろの避雷器(LA15)カバーも黒く塗られている。(^^;) ちなみにLA15にカバーの付いた物がLA15B。
哀れ、壊れたWP50。 デッキ渡り板。本来はこの部分は上に跳ね上げられるが、ペンキで張り付いてしまっている。ここを開けると先台車釣り合い梁の姿が見える。
1エンド側運転室内部。機関士側屋根。ブザーの様な物が。 2位側雪かき器取付座。しっかりとHT61主台枠にボルトで締結されている。
1エンド、ブレーキ管。 同じく1エンド。ブレーキ管は端梁側面を泥よけに沿って車体に伸びる。
1エンド側機関助士席。 1エンド側機関士席。窓から手を伸ばしてノーファインダーで撮影。曲がってしまいました。
1エンド側機関助士席。窓は横開き。手前の盾みたいなのは主幹制御器のカバーか。 1エンド側機関助士席。窓内の四角い枠はデフロスタ。
1エンド機関士席。窓が開けっぱなしで汚れがひどい。カバーが外れて剥き出しの主幹制御器が痛々しい。 2エンド3位側、唯一現存するWP50。
側面エアフィルタ。25本の棒?で構成される。 デッキ下に見える先台車中心ピン。この上に先台車釣り合い梁が取り付けられる。先台車の首振りの中心となる心向棒ピンはこれより1200mm後ろ、台枠端梁下部から伸びた所にある。
LT129先台車軸箱。通常先台車に取り付けられている排障器の取付足はスノウプロウの通年取付で取り外されている。 連結器はEF58とは異なり、端梁下部から取り付ける構造。連結器の復心装置は端梁内部に納められている。 
主電動機の風道。中央を通るのはブレーキ管。 エアータンク下の砂箱の蓋はエアータンクで蓋の開口部が充分に取れない為か、止め金が左右2カ所に付けられ、蓋が取り外せる様に改造されている。
車体台枠下に取り付けられた主電動機ケーブル結束ケース? 駐車場側の反対側(R側)の車体はかなり荒れている。溶接後の様な物はいったい?右側が1エンド1位。
同じくR側。2エンド3位を見る。 再び1エンド2位側。右隅には自動車。車が多いときは車体がすっかり隠れてしまう。
木枠が銀に塗られた運転席側窓。 2エンド4位側より。車がいなくなるのを待っていたらすっかり陽が回ってしまいました。
柱がちょっと邪魔ですが、往年の勇姿を思い起こさせます。 どう撮っても顔に柱が…。(^^;)
2エンド4位側サイド。 L側中央部。機械室側窓の中央窓が無いのが、EF15一次形の原形。
1エンド2位側サイド。 L側サイド全景。3枚の写真をつなぎ合わせたのでちょっと不自然。
足回りのサイドビュー。2エンド4位側。こちらは第二台車。 第二台車第2軸と第3軸。台車台枠中央を通る釣り合い梁が第2軸と第3軸の担いバネを結んでいる。
第一台車L側。第3軸(右)と第2軸。 1エンドL側(2位側)。


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