ELECTRIC LOCOMOTIVE EF15  EF16 28 細部 Vol.3

Last Update 2019.11.1

EF1628

クラウドファンディングを活用して美しい姿に甦ったみなかみ町のEF1628の改修作業の竣工を記念して、学生時代のEF16形との出会いがその後の人生を変えたと言う技術士の辻村功氏の記念講演会が8月20日に催されました。

ちなみに氏は東洋電機やシーメンス社等でモーターやブレーキシステムの開発を担当し、現在はインドで地下鉄の車両コンサルタントとして活躍をされている専門家です。

講演会に併せて普段は非公開の本機の車内も特別内覧会というかたちで公開され、この日が修復後の本機の実質的なお披露目となりました。例によって写真をたくさん撮りましたので備忘録的な意味合いもこめて紹介したいと思います。適当にご覧ください。(^_^;)

当日は前夜の大雨で上越線にも遅れが出るなど天候が心配でしたが、講演会に先駆けて行われた内覧会時は小雨がぱらつく程度で何とか天気ももってくれました。

車内の状況ですが、運転室は部品の紛失や破損した窓からの風雨の侵入などで残念ながらかなり荒れた状態でしたが、機械室は経年劣化による錆や埃以外はほぼ当時のままと言う、想像していたよりも綺麗な状態でした。

但し、車体や窓枠などの木製の部分の腐食も進んでおり、綺麗になった車体を見ながらその辺りが少々心配になりました。そういった部分もいつか抜本的な修復をする機会を是非、設けて欲しいと思いました。当然、その際にはまた協力させて頂きたいと思います。

講演会では回生ブレーキの技術解説に加え、EF16の回生ブレーキ操作方法など、当時の国鉄の内部資料や氏がご自分で撮影された貴重な写真をまじえてパワーポイントを用いて楽しくお話し下さいました。その中で、長年疑問だった補機と本務機との汽笛合図についても知ることができ、個人的にも大満足の内容でした。
(2019.9.2記)

※画像をクリックすると大きなものが表示されます。

 保存の概況
EF1628は現在、水上駅と諏訪橋大橋との中間点くらい、国道291号線脇にある「道の駅 みなかみ水紀行館」(群馬県利根郡水上町湯原1681-1)の駐車場の片隅に保存展示されています。水上駅からは車で5分、徒歩で25分くらいでしょうか。同所からは利根川を挟んで上越線の下り線を望むことができ、列車内からでもその姿をチラッと垣間見る事ができます。なお、休日は多くの車が駐車しており、本機のすぐ手前まで駐車スペースになっている為、車体全体を拝むことは難しいかも知れません。
 2019年8月20日撮影
小雨のぱらつくなか、特別内覧会に合わせてファンやスタッフが本機の周りに集まっています。

平日の午前とは言え夏休み中にも関わらず当日の天候のせいもあってか意外と駐車場に車が少なく、撮影には好都合でした。
案内板の横には今回のクラウドファンディング協力者の名前が記された芳名録が新たに設置されました。

私の名前も記載されていましたが、協力させて頂いた身としてはやはり嬉しいところです。(^^ゞ
2エンドL側(4位側)です。

例によって車体の周りをぐるりと撮影。
この2エンド側には前回4月の撮影時には無かったナンバープレートが新規に取り付けられました。
この日は内覧会の為、デッキステップの注意看板が外されていました。
2エンドL側(4位側)です。

柱を避けながらいつもの定番アングルで。(^_^;)
2エンドL側(4位側)です。

新たに木型から起こされた鋳物のナンバープレートが輝いています。

こうなると側面のナンバープレートが無いのが寂しいですね。
同じく2エンドL側(4位側)です。

前回のナンバープレート無しと比べ、ナンバーが付くとやはり顔が締まりますね。
同じく2エンドL側(4位側)です。

本当はもう少し後ろに下がりたかったのですが、この日はこの後ろに車が駐車中でこの位置が精いっぱいでした。
綺麗な艶のある車体と光の反射加減で前面の折り妻の状態が良く分かります。
2エンド正面です。
2エンドR側(3位側)です。

夏場は周囲の木の枝葉が生い茂り、2エンド3位側からの写真は益々撮りにくくなっています。
同じく2エンドR側(3位側)。

このナンバープレートは取り付けられてから3ヶ月ほど経ち、全体が金色だったのが地の部分がくすんで良い感じになっています。でも、そもそも何で地色に車体色を塗らないのかがちょっと不思議です。
2エンドL側(4位側)です。

内覧会の準備で前面扉が開けられています。
2エンドL側(4位側)

デッキステップ部分には通常「うえにのってはいけません」の看板が付けられていますが、今回は車内にここから出入りする為に取り外されていました。結果的に久々にデッキステップや先輪を見る事ができました。
1エンドL側(2位側)

前回はこの1エンド側ナンバープレートは唯一残った実物が取り付けられていましたが、今回は2エンド同様新たに作成された物が取り付けられました。
外された実物は水紀行館の館内にケースに入れられて展示されています。
1エンドL側(2位側)

区名札挿しには当日参加していたファンが作成した「祝 修復2019」の札をスタッフに許可を得て挿させてもらっていました。
せっかくなのでご相伴させて頂きました。
1エンドL側(2位側)です。

仕業札挿の「水」の区名札との「修復2019」の札の組み合わせが感慨深いです。
同じく1エンドL側(2位側)です。

撮影して気づきましたがブレーキホースが外れています。

絵にはなりませんが、意外と見かけないので参考までに外れた状態です。
同じく1エンドL側(2位側)です。

やはりホースだらりは様にならないので繋いで撮り直しです。(^_^;)
1エンド側正面です。

左が1位、右が2位です。
1エンドR側(1位側)です。
1エンドL側(2位側)です。

こちら側のデッキステップの注意看板もスタッフの方が内覧会の途中から外して下さいました。
同じく1エンドL側(2位側)です。

夏場なので足回りの草が少々気になります。
同じく1エンドL側(2位側)です。

車内公開中なので第1、第4側窓に開いた機械室扉が写っています。
同じく1エンドL側(2位側)です。

こうして見ると結構長い車体です。(EF15一次形の低い車体のせいもあるかも知れません)
同じく1エンドL側(2位側)です。

開いた運転室側窓が現役っぽいですね。
2エンドL側(2位側)に戻って来ました。これからデッキに登って車内に入ります。

車内の公開は当初11時からでしたが、早目に集まったファンの姿を見て、スタッフの方から声を掛けて下さり、10時過ぎから中に入れさせて下さいました。
2エンド側ナンバープレート。
今回の修繕作業で新たに付けられた物で。新たに木型を作成して本格的に鋳物で作られています。
材質は砲金では無さそうで、離れて見ると落ち着いた印象に見えましたが、設置当初金ピカだった表面が汚れなのか錆なのか荒れてきています。(この先ちょっと心配)
2エンドR側(3位側)。

以前と変わらず唯一壊れずに残っているWP50ワイパー。デフロスタの熱線も全て残っています。
2エンドR側(3位側)。

WP50ワイパーのアップ。大分くすんでいますが健在です。磨いたら綺麗になるのかな?
2エンド側前燈・LP402形。

レンズもしっかりと残っていて綺麗な状態です。光らせてあげたい!
2エンド側前燈・LP402形。

前燈手前、前面扉の上のフックは車体に直接溶接された標識燈掛けで、EF15一族では一次形の三菱製のみに見られる特徴です。
2エンド側のデッキ上面

こちらのデッキ上面は菱形の縞鋼板がつぎはぎ状に貼られています。
1エンド側は同じ縞鋼板が一枚で貼られており、こんなところに戦後の資材不足が伺われます。
2エンド側デッキ渡り板。

真っ黒に塗られた渡り板表面も3か月も経つとデッキ上も含めて埃で白っぽくなっていました。
2エンド側前面扉。

縦型のドアノブは省形電機に見られる物ですが、EF15では一次形のみです。
2エンドデッキから車内に入ります。

車内の床板は木製です。機械室通路の後ろ姿は当日の講師の辻村氏。
2エンド側前面扉。

扉の窓部分は木製で下に落とし込んで開く構造です。無くなっていた窓ガラスは修理されています。
その窓部分のアップ。

よくよく見ると、修理されたガラスは窓枠の溝ではなく、その奥に取り付けられているのが分かります。木製の窓枠は腐食が進行し、下部はボロボロに崩れています。
2エンド運転室・機関士席です。

残念ながら運転台は大分荒れていて、マスコンのノッチ板や逆転ハンドルの表示部分、励磁器スイッチなどが無くなっています。
手前の押しスイッチは前燈や標識燈、室内灯などの物です。右上に回生とHBの知らせ灯があります。
2エンド運転室・機関士席。

赤く塗られているのは汽笛弁ですがレバー部分が欠損しています。以前は車内に入り放題だった様で、壊れたのか盗まれたのか計器類は大分無くなっています。
座席は60系新形電機と同様なタイプに交換されています。
2エンド運転室・機関士席。

EF16では回生ブレーキ電圧計や他車電流計が右側の計器盤に配置された為、EF15ではそこにあった圧力計が前面窓の中央下方に設置されています。
2エンド運転室・機関士席。

R側通路から見た機関士席。
2エンド運転室・機関士席。

右上の計器類は左上から回生電圧・電車線電圧・他車全回路電流・自車全回路電流・界磁電流・電機子電流です。
2エンド運転室・機関士席。

回生ブレーキの操作は現在の電車の様にハンドル一つで自動的に作用するのではなく、これらの計器の数字を見ながら機関士がアナログで操作する大変な作業だったそうです。
2エンド運転室・機関士席。

人間工学など考慮されていないであろう雑然とした機器配置がいかにも旧形電機です。
主幹制御器に円弧形のノッチ板が無いのが何とも寂しいですね。
2エンド運転室・機関士席。

主幹制御器の上面中央には東芝の芝の文字が浮かびます。EF16の制御機器は種車の製造メーカーに関わらず、東芝製になっているそうです。ちなみにEF1628の種車のEF1531は三菱製です。
それにしても、
2エンド運転室・機関士席。

自車と列車のブレーキを担う飾りっ気も何もない自動制動弁。足元はみかん箱の様な木の台があるだけです。冬場は足が凍えそうです。
2エンド運転室・機関助士席です。

前面窓右の縦長の筒は信号炎管です。汽笛弁のレバー部分はこちらも欠損しています。助士側の座席は製造当時の物のままでクラシカルな形です。
2エンド運転室・機関助士席。

開閉可能な窓や扉は基本的に木製です。
2エンド運転室・機関助士席。

天井部分は板張りになっていますが、側面は外板が剥き出しです。真夏や真冬の運転台の環境はさぞ大変だったことでしょう。
2エンド運転室・前面扉の内側です。

無くなっていた落とし込み式の窓のガラスは、ご覧の様に窓枠の車内側に両面テープの様な物でガラス(アクリルでしょうか)が貼られた状態で修理されています。
同じく2エンド運転室・前面扉の内側です。

雨風の侵入が防げるだけでも修理の効果は大きいですが、木製の窓枠自体が朽ちてきているので、長い目で見ると今後が少々心配です。また、扉のヒンジの錆も目立ちます。
扉の鍵は実にシンプルな掛け金です。
前面扉から見た2エンド運転室の機械室との壁です。

板張りの壁には高圧カノピスイッチや手ブレーキハンドル、パンタグラフ弁、後付の緊急防護装置、ATS-S形受信器などが設置されています。
同じく2エンド運転室の機械室との壁です。

車内の床はどこも板張りです。通常1エンド側に取り付けられると言われるハンドブレーキはEF15ではEF58、EF13と同じく2エンド側に取り付けられています。
2エンド運転室の機械室との壁。

壁に並んだ高圧カノピスイッチがレトロな印象です。
2エンド運転室の機械室との壁。

手ブレーキハンドルの曲線的な造形が何とも言えません。
2エンド運転室の機械室との壁。

パンタグラフの上昇、下降を行なうパンタグラフ弁です。
2エンド運転室の機械室との壁。

中央上の赤いハンドルが付いているのが緊急防護装置、その下の大きな箱がATS-S形受信器です。
2エンド運転台から見た機械室L側通路への木製の仕切り扉。

扉の後ろは2エンドL側の前寄りの側面エアフィルターですが、下部の腐食部分の穴から外光が漏れていて結構な開口部があるのが分かります。このままだと少々心配です。
機械室L側通路から見た同仕切り扉。

右の側窓のガラスが長い間割れていた為か扉表面が反対側に比べて大分傷んでいます。側窓のガラスは今回修繕されましたが、前面扉同様、窓枠にガラスをはめ込むのではなく開口部全体に裏から両面テープでガラスを貼る形で、これが今回の基本的な修繕方法の様です。
L側通路で1エンド側を向いています。

EF16種車のEF15一次形は機械室側窓の数が少ない為、機械室内部は昼間でもとても暗いです。特に本機は側窓中央が増設されていないので尚更です。

第2補助機械室の台の上に載った2エンド側コンプレッサー。
2エンド側コンプレッサーの標記部分。
昭和54年(1979年)11月大宮工場は最後の全検時のもの。
同じくL側通路で2エンド側を向いて第2補助機械室を見ています。奥は2エンド運転室。

頑丈な台の上に載った2エンド側コンプレッサー。同じ台のR側には電動送風機が載っています。この台の下にEF16の肝と言える回生用の励磁機があったはずですが、写真を撮り損ねてしまいました。 (T_T)
L側通路で2エンド側を向いています。
奥の壁は2エンド抵抗器室の壁でここから1エンドに向けて機械室です。

何の機器か良く分かりませんが、下方に力行と回生の文字が見えます。
ピンボケですがその部分のアップです。

設置場所からみておそらく力行と回生の制御回路の切り替えスイッチだと思われます。
L側通路で1エンド側を向いています。

機械室中央が高圧機器室で1500Vの高圧機器が並ぶ為、金網が設置されています。通路は人一人がやっと通れるほどです。
L側通路で2エンド側を向いて高圧機器室を見ています。

単位スイッチ群と一番手前の板状の物は高速度遮断機(HB)です。
ほぼ同じ位置から見たL側通路床面です。

ただでさえ狭い木製の床板にはあちこち出っ張った部分があり、とても歩きにくかったです。そのうえ側窓も少なくモニタールーフも無い車内は本当に暗く、こんな環境で点検作業を行なうのは本当に大変だったことでしょう。
一つ前の写真を左に入ると高圧機器室の内部に入る通路があります。(高圧機器室中廊下)。

右には上の写真と同じ高速度遮断機の姿が見えます。側通路からここに来るとちょっと広いのでホッとします。(真っ暗ですが)
高圧機器室中廊下中央からR側通路を向いています。

奥のR側通路近くには辻村氏の説明だとEF16ならではの機器で極性継電器だったかと。
L側通路で1エンド側を向いています。

手前の壁は1エンド側の抵抗器室。奥の第1補助機械室に1エンド電動送風機が見えています。
左壁の箱状の物は側面エアフィルター部分です。
L側通路から見た第1補助機械室の1エンド電動送風機。
1エンド電動送風機に記された大宮工場の検査標記。これも昭和54年11月ですね。 機械室L側通路と1エンド運転室の仕切り扉。

奥にいる人物との対比でもEF15一次形の低い車体の天井の低さがお分かり頂けるかと思います。
L側通路から見た1エンド運転室の機関士席です。

正面の窓下の2つの圧力計が無くなっています。左の窓際の押しスイッチは2エンド側では欠損していた回生用の励磁器の作動用です。
1エンド機関士席の主幹制御器(マスターコントローラー)。

主幹制御器中央にはやはり芝の文字が見られます。こちらのエンドもノッチ板は欠損していますが逆転機の表示板が残っています。
同じく1エンド機関士席の主幹制御器の逆転機表示部分のアップです。

通常の後・切・前に加えて回生直列・改正並列の文字が刻まれています。
1エンド運転室・機関士席です。

こちら側の汽笛弁はレバー部分もちゃんとあります。汽笛弁の奥には2エンドには無かった灰皿の姿が残っています。
同じく1エンド運転室・機関士席。

右側の押しスイッチは上から調圧・HB表示・前灯減光・前灯・右標識灯・左標識灯・計器灯・運転室灯です。
1エンド運転室・機関士席。

機関士側の室内灯です。これは確か開けたり閉じたりして光量を調整できる構造だったと思います。
1エンド運転室・機関士席。

2エンド同様、右上に回生とHBの知らせ灯があります。前面扉、助士側前面窓が割れていた事もあり、床面に木の葉が散らばっています。
1エンド運転室。

前面扉の落とし込み式の窓ガラスは扉の内側に両面テープ?で貼られた状態。窓枠も若干下方に落ちた状態で、上部に隙間が開いています。
1エンド運転室・機関助士席。

前面扉同様、助士側の前面窓もHゴムの裏側にガラスが貼られた状態です。
1エンド運転室・機関助士席です。

2エンド側とはテーブル部分の構造や配置機器などが大分異なっています。
運転室の前面扉内側に設置された扉のロック装置でこれは1エンド側。

通常の鍵とは別個に取り付けられていて、下方のレバーを左に回す上部と下部の閂が連動して扉がしっかりと固定されます。隙間風の防止用でしょうか?これは開状態。
同じく1エンド側の前面扉内側の扉のロック装置。

これは閉状態。
1エンド運転室・機関助士席。

ガラスが割れていた為か、窓周りが苔むしていたりと2エンドと比べると傷みが激しいです。
1エンド運転室・助士側です。

機関士側と同じくこちらの汽笛弁も欠損は無しです。
1エンド運転室・助士側。

ステンレス製の信号炎管は綺麗な状態です。屋根の板材の塗装が剥げたところの木の地肌が意外と綺麗な状態で、まるで新品みたいです。
1エンド機関士席側窓から2エンド側を見たところ。

手前の側窓のガラスは、割れていた物を修理した際に木製の窓枠の溝ではなく窓枠の裏側に貼られているのが確認できます。
前面扉を開けて1エンド側のデッキを見たところです。

こちらのデッキ上面の菱形縞鋼板は2エンドとは異なり一枚で貼られています。
1エンド側前燈・LP402形。

こちら側は残念ながらレンズと電球が欠損しています。レンズ部分は新規に作る事は不可能でしょうから、破損すると直すのは難しそうです。
同じく1エンド側前燈・LP402形。

良い出物があれば、直してあげたいですねぇ。
1エンド側ナンバープレートです。

修復塗装後もしばらく実物が取り付けられていましたが、現在は2エンド同様、新規に作成されたナンバープレートに交換されています。できれば番号の下地部分も塗装して欲しいところです。
1エンド運転室の機械室との壁です。

こちら側にも上部に高圧カノピスイッチが3つ並んでいますが、2エンド側にあった手ブレーキハンドルはありません。
同じく1エンド運転室の機械室との壁。

2エンド同様こちらのエンドにもパンタグラフ弁があります。
機械室R側通路から見た運転室との壁です。

上の写真の裏側になります。壁には低圧電気機器など各種機器が並びます。
同じく機械室R側通路で2エンド側を向き第1補助機械室を見たところで機械室と運転室の仕切り扉付近から見ています。

機械室に入るとすぐに目に入るのがこの光景。手前は電動発電機で奥は電動送風機。
機械室R側通路・補助機械室。

左写真と同じ場所から見た1エンド側コンプレッサー。右に見えるのは電動送風機です。
機械室R側通路・補助機械室。

1エンド側コンプレッサーの検査標記部分。
機械室R側通路・補助機械室。

同じく1エンド側コンプレッサー。R側通路で1エンド側を向いています。
R側通路で2エンド側を向いて高圧機器室を見ています。

写真では大分明るく調整していますが、実際の見た目はもっと暗いです。
R側通路で高圧機器室中廊下側を向いています。

左の場所で少し右を向くと高圧機器室入り口に前に見た極性継電器?が目の前に現れます。
同じくR側通路から見た極性継電器?

辻村氏によると、運転台は随分と荒らされていますが、機器室内部はほとんど無傷との事です。
R側通路で2エンド側を向いています。

破損せずに残っているR側の第2側窓です。新製時は窓枠に合わせて角が丸く処理されていた筈ですが、修理がしやすい様にか単純な板の張り合わせになっています。
R側通路で第2補助機械室から2エンド側を向いています。

もう少しで2エンド運転室。手前には台に載った電動送風機の姿。この台の下に回生用の励磁器がありますが、私は撮り損なってしまいました。

同じくR側通路で第2補助機械室から2エンド側を向いています。
送風機の下にあるのが所長失格さん撮影の回生用の励磁器で、元々この場にあった1エンド側の電動送風機とコンプレッサーをわざわざ鉄製の台の上に載せ、その下に励磁器が設置されています。
2エンドL側のデッキステップをデッキ上から見下ろしたところです。

上から見るとステップ部分がスノコ状に改造されている事が分かります。これは上越地区のEF15、EF16に対して降雪・降雨時の安全性向上の為に昭和50年前後に大宮工場で行われたものです。
締めくくりに再び1エンドL側(2位側)を拝みます。
何度見ても格好良いですね。(^_^)

できれば荒れた室内も含め、欠損しているパーツや腐食部分の修理までできれば嬉しいですね。今後、また機会があれば是非協力したいと思います。
夏休み中と言う事もあり、昼頃には駐車場にはそこそこ車の数が増えていました。
それでも機関車の周りに駐車する車が無かったのは、おそらくスタッフの方が誘導してくれていたからではないかと思います。

スタッフの皆様、朝早くからありがとうございました。
最後に水紀行館の館内に展示されている本機のナンバープレートです。

ケース内に収められたナンバープレートと壁には今回作成されたレプリカの木型と設計図、それと以前に掲示されていた案内板のプリントが貼り出されています。
ナンバープレートは修復前に1エンド側に取り付けられていた、唯一残った実物です。全体が磨き出された状態で展示されています。

いずれにしてもこうしてしっかりと保管された事は喜ばしい限りです。この場で末永く大切に保管展示される事を願います。
この後、水上公民館にて「上越線の電気機関車EF16」のタイトルで辻村氏の講演会が行なわれました。左は案内のチラシです。

当日の参加者は平日と言う事もあり30名ほどだったでしょうか。講演は嬉しい事に撮影や録音がOKで、私も写真撮影と録音をさせて頂きました。講演内容は本当に素晴らしかったです。
講師の辻村功氏です。

難しい電気のお話も分かりやすく説明して下さいました。また、学生時代のEF16との出会いについて熱く語られる姿も印象的でした。

パワーポイントで見せて頂いた貴重な資料の一例です。

EF16二次形の機器配置図。
同じくパワーポイントで見せて頂いた貴重な資料の一例です。

ちなみに写真の機関士役は学生時代の辻村氏との事。(^_^;)



Back