EF15覚え書き
 Last Update 2024.6.2

以前から色々と気にはなっているものの、未だに未整理の内容を取り敢えず備忘録として列記したものです。
各項目についてきちんと調査してまとめたいとは思っているのですが、いつになる事やら…。


<1エンド・2エンド判別方法>
<1エンド>
左向き:手前のエアータンクの左側配管の先に白く塗られたコックがある(L側)
     :エンドプレートの上に換算表のみ

右向き:右エアータンクの右側配管の先に更に短い配管が2つ見える(R側)
   :パンタの母線引き込み側(R側)
   :電気式速度計の検出装置が第2エンド台車第1軸、第1エンド台車第2軸にある(R側)

<2エンド>
左向き:手前のエアータンクの左側配管の先に白く塗られたコックが無い(R側)
   :エンドプレート右に検査標記がある
   :パンタの母線引き込み側(R側)
   :電気式速度計の検出装置が第2エンド台車第1軸、第1エンド台車第2軸にある
   :前端バリ右側面に手歯止め掛

右向き:パンタの母線引き込みが無い(L側)
   :左エアータンクの左側に短い配管が2つ見える(L側)
   :右エアータンクの右側配管の先に短い配管が無い(L側)

<連結器解放テコ>
幅広:日立製12〜15、3〜8次形、9次形107、108号機  EF58用と共通?

<枕バリ端面>
長方形:1次形、2次形、3次形 日立・三菱、4次形以降 日立
逆台形:3次形 川崎、4次形以降 日立以外

<一次形車体前面下部の欠き取り>
車体高:有
車体低:無?

<前燈>
奥行きが短い=LP402 長い=LP403?
長い物は向かって左側面に電球交換用の?蓋があるが短い物は無い?
パンタグラフのPS15化に伴いそのままでは前燈が支障する為、ステー式の取付座に変更か?
LP402とは無関係?

<前燈取付台座>
LP42用
EF15 4,6,7,10,11,29,35,65,67,75,102,112,117,129
EF16 12,20,21,23,24,25,26,27,28,29,30,31

三菱1次形は車体正面扉の飾り枠部分に補助燈掛けを溶接
三菱1次形以外は補助燈掛けが台座前面に帯板を取り付けて溶接
福米では基本的には補助燈掛けが付けられていない。(7号機のみ正面扉つらら切り上に取付)

ステー式
EF15 1,2,3,5,8,12,13,20,21,30,36,37,38,39,43,46,47,48,49,50,51,52,53,54,55,56,58,59,60,61,63,64,66,68,69,70,73,81,85,89,91,92,93,95,96,97,104,105,107,108,110,111,113,114,115,118,119,120,121,123,124,125,127,128号機、12次形(PS15パンタ搭載)以降全機
EF16 11,22

帯板2枚突出(LP42用を前に伸ばした感じ)
9,14,15,34,40,41,42,44,45,62,71,72,74,76,77,78,79,80,82,83,84,86,87,88,90,98,99,100,101,103,106,109,116号機
8次形・9次形

変形幅広ステー式(幅広の一枚の鋼板を折り曲げた形)
日立10次形・11次形:122,126号機

変形(一枚の鋼板を折り曲げて塵取りを逆さまにした様な形態):57

<砂箱>
川崎1〜3次形は小さいもの
三菱2次形は第3軸のみ小さいが川崎とは形が異なる

<一次形デッキステップ角度>
日立:14°
川崎:15〜16°
三菱:17°

<エンド表記>
日立製、車体内側に寄っている。(168号機などなど)

<日立3〜5次形、三菱2〜3次形・川崎2〜3次形>
側窓中央3枚のサイズが他より若干小さい。日立製が顕著

<引っ掛け式標識燈の取付位置>
1次・2次形の引っ掛け式標識燈の取付位置(高さ)は大きく分けて3種
・車体上方ナンバープレート下面近く…16,17,18,19,20,21,22,35,40など おそらく川崎製のみ
・車体下面近く…日立 2,三菱 32,33など
・両者の中間位で最も標準的…日立 4,7,8,9,10,11,三菱 24など

旧EF58でも同様?

<埋込標識燈位置>
2次形川崎製40〜42の取付位置が通常より高い

<一次形車体断面>
鉄ファン2007年1月号では日立製1〜3号機は車体が高いとなっているが写真を見ると違うと思われる

<一次形屋根点検蓋>
鉄ファン2007年1月号によると車体が低い物は抵抗器室のカバー高さが相対的に100mm上がっている為、パンタ位置が435mm車端に寄ったとあるが、そもそも抵抗器室の高さは変わっていないので因果関係は不明。

<一次形の取外し式デッキステップ>
施工方法は各機で様々だが2次形以降もデッキステップの2段目にボルトが見られるので、1次形だけでなくEF15全機のデッキステップが取外し仕様になっているのかも。

日立 EF15 1、2、3、4、5、6、7、8
川崎 EF15 20、21
   EF16 11、12、20、21、22、23
三菱 EF16 24、25、26、27、28、29、30、31

<屋根上手すり>
左側屋根昇降段の左右に線路方向に2個並んでいる。(川崎製は昇降段が2列あるので計4個)
 1次形 全機

屋根昇降段の向かって左側(正面窓上)に線路方向に2個並んでいる。
2〜4次形 全機
 5次形 日立全機、三菱全機
 6次形 日立全機、東芝全機、三菱全機
 7次形 日立全機、東芝全機、三菱全機
 8次形 日立全機、東芝全機、三菱全機
 9次形 日立107〜109、東芝全機、三菱115、日立118、三菱119、120、
 10次形 東芝全機
 11次形 東芝全機
 12次形 東芝全機
屋根昇降段の向かって左側には線路方向、前灯の向かって左脇に枕木方向
 5次形 川崎全機
 6次形 川崎全機、東洋汽車全機
 7次形 川崎全機、東洋汽車全機
 8次形 川崎全機、東洋汽車全機
 9次形 日立110、川崎全機、三菱116、東洋汽車全機
 10次形 日立全機、三菱全機
 11次形 日立全機、川崎全機
 12次形 日立、川崎、東洋汽車全機
 13次形 全機
 14次形 全機
 15次形 全機

<デッキ前端の標識灯掛けの形状>
 横から見ると下から中程にかけて、剏`になっている。12,45号機
 全機かどうか未調査

<雪かき器>
パラボラ式:50(2エンドのみ)、65、68、72、93、122、154

<排障器>
高崎第二区:雪かき器の背後に排障器が付いた物については、雪かき器の背面に治具を介して直接取り付けられている。(横川の165号機で確認)

前端バリ側面取付は、「昭和34年(1959年)から東海道本線を走行する車両のほとんどにA形車内警報装置が取り付けられた」(EF58ものがたりP272)際に、EF15ではその車上子を取り付ける為にそれまで先台車に取り付けられていた排障器を前端バリ側面取付としたと思われる。ネット上の引っ掛け式標識灯時代の40号機の写真や「電気機関車Vol.2」P29掲載の78号機、109号機の写真で先台車からステーを介して左右のレール上に独立して取り付けられた小形の車上子2個を確認できる。設置期間は国鉄全線でATS導入までの1966年までの間と思われる。

なお、「電気機関車Vol.2」によると竜華配置の物は昭和53年(1978年)以降、全機前端バリ側面に移設とあるが125,147,169,172号機は先台車取付のまま廃車になっている模様。

<シールドビーム化>
シールドビーム化は高崎第二区の167号機の1燈シールドビーム(後に原形に復元)が最初で、その後、同じ高二の103、148、200号機が2燈シールドビーム化。
そのまま2燈式がEF15全体に広まるかと思いきや、その後は竜華配置の16両に施工されるに留まる。

1燈:高崎第二 167号機 1両のみ
2燈:高崎第二 103、148、200号機 3両
   竜華    58、99、120、123、125、158、169、173、174、181、184、185、186、189、190、202号機 16両

<前面通風口>
一次形:製造時はなし
福米形改造による前面扉窓の固定化に伴い8段もしくは7段ヒダの物が1エンド機関士側、2エンド機関士側・機関助士側双方に取り付けられたと思われる。標識燈埋込でそれぞれ6段ヒダに改修か。

1エンド右6段・2エンド左右6段:EF15 1、2、20、21、22、EF1611
1エンド左右6段・2エンド右6段:6号機
福米タイプ:EF15 3、4、5、7、8、23、EF1612  EF15 8のみ前面の取付位置が前面窓のほぼ真下になっている。

2次形:1エンド左8段右7段・2エンド右7段 10、11
ガラリ形3段 34、35、36号機
ガラリ形4段 40、41、42号機

3次形:標準タイプ(左右6段ヒダ)
ガラリ形4段 43、44、45号機

4次形〜:
東芝:7段で幅が狭く、ヒダの縦幅も標準と比べると細くなっている
    81号機から幅は狭いまま6段ヒダ
    124号機から標準タイプ
    また、東芝製の機関士側は標識燈の真上に設置されている(他メーカーは若干内側) 
日立:6次形のみ助士席側の取付位置が左に寄っている。
     その為、前面昇降段の最下段が干渉しなくなり全段同じ形態
     7次形以降は再び標準的な形態に

<前面昇降段の最下段>
第3次形川崎以外、第4次形以降は通風口に干渉する昇降段最下段は上の三段と形が異なっている

川崎・三菱:台形
日立:前面の足かけ部分のみ左に延長(逆Fの字)、6次形のみ助士席通風口の位置が左に寄り、昇降段に干渉しなくなり全段同じ幅で7次形以降は標準の台形
東芝:台形
東洋・汽車:台形

<標識燈脇の丸い蓋>
外側  :EF1516(EF1620)
やや外側:EF1518(EF1623)
内寄り :EF1524(EF1629)、EF1525(EF1631)
電気機関車Vol.2の落成時のEF1516の写真を見ると、引掛け式標識燈の電源取入口の位置がEF1620の丸い蓋部分とほぼ合致することから、おそらく標識燈の埋込化に伴いそれを塞いだ跡と思われる。
また、EF1524(EF1629)、EF1525(EF1631)の標識燈脇に残る3点留めの丸い蓋は位置から元々は引っ掛け式標識燈の電源取入口を塞いだ物の可能性が高い。

<雪掻車電燈用電源取入口取付>
EF1524(EF1629)、EF1525(EF1631)、EF1526(EF1624)、EF1533(EF1627)
履歴に残っているのは以上で、昭和25年〜26年。
もしかしたら車体に元々あった引っ掛け式標識燈の電源取入口を活用したのでは?
引っ掛け式標識燈の電源取入は車体下部に移動?
標識燈埋込改造は昭和31年〜42年

EF1533(EF1627)は標識燈埋込改造・雪掻車電燈用電源取入口取外を昭和42年に同時に行っている。
EF1627の特異な埋込標識燈の位置は、もしかしたら雪掻車電燈用電源取入口をそのまま活用しているのではないか?(無いとは思うけど。)

<改造埋込標識燈の位置>
EF1627の特異な埋込標識燈位置は、引っ掛け式標識燈の電源取入口をそのまま活用している
のではないか?他の標準位置から外れた物は検証の余地あり

<つらら切り>
1次形:後付で初期は角ばった短いタイプで外を向いている(晩年の30号機の様な物)
    30号機は当初下向きの特殊なタイプ(工事名目ではヒサシ)を取り付け(凸型EF13に見られる様な物)
福米形:日立製は長さが短く外向き
    川崎製は丸っこく正面を向いた標準タイプに近い物
    三菱製は正面を向いた標準タイプに近い物
2次形〜:基本的に正面向きで、その為外側に行くほどつらら切りの長さが長くなっている
三菱製は10次形まで日立ほどでは無いが大形で側面の形状が丸くなっている
日立製のみ6次形まで大形で丸っこく外向きのタイプ

<デッキ手すりの取付部補強>
日立製1次形と2次形のみに見られる。
基本的にはデッキ手すりの後位側のステップ部分に多く見られるが、同部分のデッキ上の取付部にも見られる。
また、デッキ手すり後位側だけでなく前位側にも同様に施工された物もある。
川崎製EF1521の1エンド(日立製)
三菱製ながら日立のデッキを付けたEF1625も同様

パターン1:デッキステップ手すりのステップとの取付部 後位側のみ
パターン2:デッキステップ手すりのステップ及びデッキ上面との取付部 後位側のみ
パターン3:デッキステップ手すりのステップとの取付部 前位側と後位側
パターン4:デッキステップ手すりのステップ及びデッキ上面との取付部 位側と後位側のみ

<ブレーキ管の配管>
川崎製1次形:
前端バリ側面のブレーキ管の配管方法が川崎製の1次形と同様に前端バリ側面を逆L字状に前端バリ上面に 行きそのまま前端バリ上面を通過している。
川崎製2次形:
前端バリ側面のブレーキ管の配管方法が川崎製の1次形と同様に前端バリ上面を通過している。 微妙に1次形のそれとは形状が異なる。
三菱製1次形:低い

<福米形前面扉上のつらら切りの右ずれ>
前面の屋根昇降段を避けて取付位置が右にずれている。
EF15 2、3、4、5のみ

<PS14パンタグラフ設置位置>
1エンド側は2エンドよりも若干内寄りになっている

<前燈取り付けステー先端の標識燈掛>
根元が三角の帯板で補強されている:89号機

<区名札左脇の逆台形のボルト>
11(2エンドのみ)、111(2エンドのみ)、120、126(1エンドのみ?)、144、171、172(エンド不明)、174、177(1エンドのみ?)、190(2エンドのみ?)、192、199(2エンドのみ?)号機

<未使用砂箱の蓋の金具の白塗り>
3次形以降の1動軸に2つの砂箱のうち未使用分の蓋の金具の白塗りですが、おそらく新鶴見と八王子所属機のみ。
八王子の物は晩年は塗られていない物もある?他区で見られる物は新鶴見から転属後の物と思われる。